〔1〕父の舞台適性 (最大6点減)
近8年の優勝馬は全てサンデーサイレンス系と圧倒的な強さ。その前2年(2002、03年)もSSと同じヘイルトゥリーズン系であるクリスエスの産駒(シンボリクリスエス)が連覇している。逆に、世界の主流とも言っていいミスタープロスペクター系は過去10年で【0・1・2・11】と、ここではやや分が悪い。
SS系で、昨年の勝ち馬オルフェーヴルを出しているステイゴールド、自身が04年の覇者であるゼンノロブロイの産駒は理想的だ。
ほかのSS系では、ダンスインザダークは広いコースがベターで、産駒は有馬記念【0・0・0・13】。ダークシャドウは1点減点。ミスキャストは強調材料に欠け、ビートブラックも1点減点。
スカイディグニティの父ブランアンズタイムは過去10年以内ではないが、優勝馬を3頭出している。SS系ではないので1点減点とするが、適性は高い。
キングカメハメハとキングズベストはともにキングマンボ直子で、ミスタープロスペクター系。ルーラーシップ、トゥザグローリー、ローズキングダム、エイシンフラッシュは3点減点。
ジャングルポケットは自身がダービー&ジャパンCを勝った東京巧者で、産駒も東京や京都のような広いコース向き。中山のGIで3着以内に入ったのは07年皐月賞3着フサイチホウオー(2番人気)のみだ。ダイワファルコン、オウケンブルースリは4点減点とする。
〔2〕父の底力 (最大4点減)
国内最高峰のGIで、勝ち負けするには当然ながら父系の底力も重要。有力馬の父であるステイゴールド、ゼンノロブロイ、キングカメハメハなどは自身がGIを勝ち、父としてもすでにGI馬を出しており、申し分ない。
ブライアンズタイムは言わずと知れた大種牡馬で、GIを多数出しているが、近年は勢いがやや物足りない。スカイディグニティは1点のみ減点。
ビートブラックの父ミスキャストはSS×ノースフライトの良血だが、現役時代に重賞勝ちの実績はなく、産駒で目立った活躍をしているのも同馬のみ。2点減点。
〔3〕母の血統構成 (最大3点減)
重要なのは父だけではない。母系や母の父などにも注目が必要だ。この項目では母系の配合種牡馬をチェックする。
《1点減点》ゴールドシップの母の父メジロマックイーンは、09年の勝ち馬ドリームジャーニー、昨年の覇者オルフェーヴル兄弟の母の父として有名だが、全体に配合されてきた種牡馬の質はオルフェらほどではない。エイシンフラッシュも構成は優秀だが、近代日本競馬の流行血統からはやや外れている。ナカヤマナイトは祖母の父マルゼンスキーが底力を補っているが、母の父カコイーシーズは少々弱い。
《2点減点》ダークシャドウは母がプライヴェートアカウント×ダンジグ。スピードと底力は十分だが、長距離向きとは言えない。
〔4〕母系の質 (最大7点減)
《減点なし》母がGI馬で、近親にも活躍馬が多数いるルーラーシップ、トゥザグローリーは文句なし。ダイワファルコンも叔母に08年の優勝馬ダイワスカーレットがいる。ドイツの名牝系の血を引くエイシンフラッシュも底力十分だ。
《1点減点》近親にGI馬が名を連ねるトレイルブレイザー、名門バラ一族の出身であるローズキングダムも、満点まではいかないが、母系の質は高い。スカイディグニティは半兄ゴールデンダリアが重賞勝ち馬で、母系からはダートを中心に活躍馬が多く出ている。
《2点減点》ダークシャドウは近親にスプリントGI馬がいるなどスピード豊かで質も高いが、それだけに距離延長は微妙。ルルーシュの母系も本質的には中距離でスピードを生かす競馬が向く。オーシャンブルーはドイツの牝系で、スタミナは豊富。オウケンブルースリも母系はタフで、悪くない。
《3点減点》ゴールドシップの牝系は、古くは第2回有馬記念の勝ち馬ハクチカラを出しているが、近年の活躍は地味。ビートブラックは一族にGI馬がいるが、このメンバーで強調するほどではない。
《4点減点》ナカヤマナイトは近親に目立った活躍馬がおらず、やや活力不足の感。
【2日目の結論】ルーラー単独トップ
初日に満点をキープした2頭に減点があり、2日目を終えて満点はいなくなった。ルーラーシップは非サンデーサイレンス系で減点となったが、母系の底力は国内屈指の存在で、ほかの項目では減点なし。単独トップに立った。それでも2位ゴールドシップ以下との差は僅かで、混戦ムードだ。
一方で、ジャングルポケット産駒のオウケンブルースリは2日目で6点の減点。初日の大幅(15点)減点も響き、残念ながらここで脱落となった。
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